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第4話 私の家族を紹介します~茜編~

01茜  「僕・私の家族を紹介します。……楓か穂の宿題かな?」

 

効果音 割れる

 

01楓  「あぁっ! じいちゃんの盆栽が!」

01穂  「割れた!」

01桃  「たー!」

 

 

効果音 足音+襖バーン

 

02楓  「あかねーちゃん! じいちゃんの盆栽が割れた!」

02桃  「ねえね! お外からボールとんできてね、バーンってなったの! バーンて」

02穂  「僕たちがやったんじゃないよ!」

03桃  「よー」

 

(少し遠くからの感じで)

01由香 「もう! 痛いじゃないのよお兄ちゃん!」

01一也 「ゆ、由香……だ、大丈夫か!? そうだ、病院!」

02由香 「それでもエースストライカー? 偶然道を歩いてた私に当てるとかどれだけノーコンなのよ!」

 

効果音 足音

 

03由香 「コンビニデザートのイチゴのデラックスミルフィーユパフェで許してあげる。でもまずは謝りに行かないと。お兄ちゃんのボール、私に当たった後この家に入ってなにか割ったわよ?」

02一也 「マジかよ……。じゃ、ちょっと行ってくる」

 

一也塀登る

 

04由香 「ちょ、お兄ちゃん! やめなさいよ!」

03一也 「由香、心配してくれるのか? 大丈夫、ケガしたりしないから」

05由香 「そうじゃなくて!」

02茜  「……なにしてんのよ(塀からひょっこり)」

04一也 「うわああぁあっ!」

 

効果音 落下

 

03茜  「まったくもー! 今表開けるから」

 

効果音 扉

 

04茜  「探し物はコレかしら?」

05一也 「おお! サンキュー! ここ、お前ん家だったんだな」

06由香 「あの……なにか割りませんでした? ガラスとか……」

05茜  「お爺ちゃんの盆栽に直撃した。今出掛けてるから、私から謝っとくわ」

06一也 「わりぃな」

01祖父 「茜、どうかしたのか?」

06茜  「お爺ちゃん!」

01祖母 「ただいま。あらあら、茜のお友達? どうぞ上がって」

07由香 「いえ、あの……」

07一也 「ハ(ゲ)……」

効果音 殴る(由香)

08由香 「ごめんなさい。ボールが家の中に入ってしまって。盆栽を壊してしまったみたいなんです」

02祖父 「盆栽を? 誰もケガはしてないかい?」

07茜  「うん。大丈夫」

02祖母 「さあさ、みんな入って。今お茶を入れますから」

09由香 「いえ……」

03祖母 「そんなに心配しなくても大丈夫よ」

 

in庭

 

01茜母  「あら、お義父さんお帰りなさい」

01茜父 「鉢は割れてしまったけど、木は大丈夫そうだな」

08一也 「すいません。俺のボールが」

03祖父 「そんなに高価なものではないから気にしなくていいよ。ただ、今度からはもう少し気を付けなさい」

09一也 「はい。……なーんだ安物」

 

効果音 殴る(由香)

 

08茜  「高価なものじゃないって言ってるけど、安く見積もっても30万は越えてるわよ?(ぼそっ)」

01一&由 「うそ!?」

10一也 「盆栽ってそんなに高いのか!?」

09茜  「数千円~数百万以上するのも。ピンキリね」

10由香 「お兄ちゃんどうするのよーっ!」

 

02茜父 「さて、灯そろそろ出るぞ。茜、いつもごめんな」

10茜  「大丈夫だよ、お父さん。気を付けてね」

03茜父 「あぁ。じゃあお爺ちゃんとお婆ちゃん、お姉ちゃんの言うこと聞いて、良い子にしてるんだぞ」

03楓  「はーい」

03穂  「はーい」

04桃  「はーい」

 

03楓、穂、04桃 一緒に

 

02茜母 「ちょっと茜、そこの彼、知り合いなの?」

11茜  「え? うん。同じクラスだけど?」

03茜母 「いい? 恋は押せ押せ! よ!」

12茜  「は!?」

04茜母 「じゃあ行ってきまーす! 薫ちゃん待ってー!」

 

 

11一也 「……薫ちゃん?」

13茜  「お父さんのこと、お母さん昔からそう呼んでるの。お父さん曰く、言ってもやめてくれないからもう諦めたって」

12一也 「そういやお前の父さんってなにしてんの? 平日家にいたってことはサラリーマンじゃないよな」

14茜  「ああ。書道の先生してるの。ああ見えてお母さんは華道の先生で、これから合同個展の準備だって」

 

13一也 口笛

 

04楓  「ねえ、お兄さんは姉ちゃんのコレ?」

14一也 「え?」

05楓  「だーかーらー、あか姉ちゃんの男なの?」

15一也 「は!?」

15茜  「は!?」

 

15一也と茜同時に

 

04穂  「え? お兄さんお姉ちゃんの彼氏なの??」

05桃  「なのー?」

16茜  「バカなこと言わないで! 桃もお兄ちゃんたちのマネしないの!」

06楓  「遠慮しなくて良いのに。邪魔はしないからさ。穂、桃、行くぞ」

05穂  「あ、待って! お兄さんまたね!」

06桃  「またねー!」

17茜  「こら! 3人ともまちなさーいっ!」

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